逓増定期保険の経理と税務

逓増定期保険の税務


契約形態
契約者被保険者死亡保険金受取人
法人役員・従業員法人

タイプ区分保険料の税務
保険期間の最初の6/10保険期間の残りの4/10
1次に該当する場合
※A
損金算入損金算入
2次に該当する場合
※B
1/2損金算入
1/2資産計上(前払保険料)
保険料の全額を損金算入。さらにそれまで
に資産計上した前払保険料を残りの期間
の経過に応じて均等に取り崩して損金算入
3次の両方に該当する場合
※C
1/3損金算入
2/3資産計上(前払保険料)
4次の両方に該当する場合
※D
1/4損金算入
3/4資産計上(前払保険料)
※A保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳以下
※B保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳超(タイプ3・4に該当する場合は除く)
※C(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳超
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2>95 (タイプ4に該当する場合は除く)
※D(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が80歳超
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2>120

・死亡保険金受取人が役員・従業員の遺族の場合、損金算入部分は福利厚生費となります。ただし、役員または部課長、その他特定の従業員のみを被保険者としている場合には、保険料の支払いの都度その全額が当該役員・従業員の給与となります。



逓増定期保険の経理処理

保険料支払い時の仕訳例

契約年齢          30歳
保険期間          45歳満了
保険料払込期間      45歳まで
年払保険料50万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。

タイプ1

借      方貸      方
定期保険料                  500,000円
(費用の発生)
現金または預金                500,000円
(資産の減少)




契約年齢          45歳
保険期間          70歳満了
保険料払込期間      70歳まで
年払保険料75万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。

タイプ2
保険期間の最初の6/10の期間(15年間)
借      方貸      方
定期保険料                   375,000円
(費用の発生)                       ※A

前払保険料                   375,000円
(資産の増加))                      ※B

現金または預金               750,000円
(資産の減少)

※A 年払保険料×1/2  (損金算入)

※B 年払保険料×1/2  (資産計上)


保険期間の残りの4/10の期間(16年目以降の10年間)
借      方貸      方

定期保険料            1,312,500円
(費用の発生)                  ※C
現金または預金                   750,000円
(資産の減少)

前払保険料                      562,500円
(資産の減少)

※C 既に資産計上してある額(前払保険料総額)=375,000円×15年=5,625,000円(Ⅰ)

    残余期間で均等に取り崩す額=(Ⅰ)÷10年=562,500円(Ⅱ)

    年払保険料+取り崩し額=750,000円+(Ⅱ)=1,312,500円 (損金算入)




契約年齢          50歳
保険期間          80歳満了
保険料払込期間      80歳まで
年払保険料150万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。

タイプ3
保険期間の最初の6/10の期間(18年間)
借      方貸      方
定期保険料                   500,000円
(費用の発生)                       ※A

前払保険料                 1,000,000円
(資産の増加))                      ※B

現金または預金             1,500,000円
(資産の減少)

※A 年払保険料×1/3  (損金算入)

※B 年払保険料×2/3  (資産計上)


保険期間の残りの4/10の期間(19年目以降の12年間)
借      方貸      方

定期保険料              3,000,000円
(費用の発生)                    ※C
現金または預金                1,500,000円
(資産の減少)

前払保険料                   1,500,000円
(資産の減少)

※C 既に資産計上してある額(前払保険料総額)=1,000,000円×18年=18,000,000円(Ⅰ)

    残余期間で均等に取り崩す額=(Ⅰ)÷12年=1,500,000円(Ⅱ)

    年払保険料+取り崩し額=1,500,000円+(Ⅱ)=3,000,000円 (損金算入)




契約年齢          45歳
保険期間          90歳満了
保険料払込期間      90歳まで
年払保険料220万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。

タイプ4
保険期間の最初の6/10の期間(27年間)
借      方貸      方
定期保険料                   550,000円
(費用の発生)                       ※A

前払保険料                 1,650,000円
(資産の増加))                      ※B

現金または預金             2,200,000円
(資産の減少)

※A 年払保険料×1/4  (損金算入)

※B 年払保険料×3/4  (資産計上)


保険期間の残りの4/10の期間(28年目以降の18年間)
借      方貸      方

定期保険料             4,675,000円
(費用の発生)                   ※C
現金または預金                 2,200,000円
(資産の減少)

前払保険料                    2,475,000円
(資産の減少)

※C 既に資産計上してある額(前払保険料総額)=1,650,000円×27年=44,550,000円(Ⅰ)

    残余期間で均等に取り崩す額=(Ⅰ)÷18年=2,475,000円(Ⅱ)

    年払保険料+取り崩し額=2,200,000円+(Ⅱ)=4,675,000円 (損金算入)



契約日が2008年2月27日以前の経理処理
タイプ区分保険料の税務
保険期間の最初の6/10保険期間の残りの4/10
1次のいずれかに該当する場合
※A
損金算入損金算入
2次の両方に該当する場合
※B
1/2損金算入
1/2資産計上(前払保険料)
保険料の全額を損金算入。さらにそれま
でに資産計上した前払保険料を残りの
期間の経過に応じて均等に取り崩して
損金算入
3次の両方に該当する場合
※C
1/3損金算入
2/3資産計上(前払保険料)
4次の両方に該当する場合
※D
1/4損金算入
3/4資産計上(前払保険料)
※A(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が60歳以下
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2≦90
※B(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が60歳超
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2>90 (タイプ3・4に該当する場合は除く)
※C(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が70歳超
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2>105 (タイプ4に該当する場合は除く)
※D(1)保険期間満了時の被保険者の年齢が80歳超
(2)契約年齢+保険期間(年数)×2>120 

・死亡保険金受取人が役員・従業員の遺族の場合、損金算入部分は福利厚生費となります。ただし、役員または部課長、その他特定の従業員のみを被保険者としている場合には、保険料の支払いの都度その全額が当該役員・従業員の給与となります。



逓増定期保険で保険料払込期間が保険期間の6/10より短い場合

契約年齢          45歳         契約者・・・・・・・・・・・・・法人
保険期間          85歳満了      被保険者・・・・・・・・・・・役員・従業員
保険料払込期間      60歳まで       死亡保険金受取人・・・法人
年払保険料300万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。


保険料払込期間中(15年間)
   当期分保険料相当額=3,000,000円×15年(払込期間)/40年(保険期間)=1,125,000円

借      方貸      方
定期保険料                   281,250円
(費用の発生)                       ※A

前払保険料ア                 843,750円
(資産の増加)                      ※B

前払保険料イ               1,875,000円
(資産の増加)                      ※C



現金または預金            3,000,000円
(資産の減少)

※A 当期分保険料相当額×1/4  (損金算入)                           ※年払保険料

※B 当期分保険料相当額×3/4  (資産計上)

※C 年払保険料-当期分保険料相当額  (資産計上)



保険料払込期間満了から保険期間の6/10経過まで(16年目以降の9年間)
借      方貸      方
定期保険料                   281,250円
(費用の発生)                      ※D

前払保険料ア                 843,750円
(資産の増加)                      ※E

前払保険料イ              1,125,000円
(資産の減少)

※D 当期分保険料相当額×1/4  (損金算入)                     ※当期分保険料相当額

※E 当期分保険料相当額×3/4  (資産計上)


保険期間の残りの4/10の期間(25年目以降の16年間)
借      方貸      方

定期保険料               2,390,625円
(費用の発生)                     ※F
前払保険料ア              1,265,625円※1
(資産の減少)

前払保険料イ              1,125,000円※2
(資産の減少)

                                        ※1 残余保険期間で均等に取り崩す額
                                        ※2 当期分保険料相当額

※F a.前払保険料アから取り崩す額

     前払保険料アとして既に資産計上してある額=843,750円×24年=20,250,000円(Ⅰ)

     残余期間で均等に取り崩す額=(Ⅰ)÷16年=1,265,625円

    b.資産計上した前払保険料イから当期分保険料相当額(1,125,000円)を取り崩す。

    a+b=2,390,625円 (損金算入)

上記の仕分け例では理解を容易にするために、前払保険料をアとイに分割して説明していますが、
実際に経理処理を行う際には「前払保険料」で合算・統一して処理してください。



逓増定期保険で保険料払込期間が保険期間の6/10より長い場合

契約年齢          30歳         契約者・・・・・・・・・・・・・法人
保険期間          80歳満了      被保険者・・・・・・・・・・・役員・従業員
保険料払込期間      65歳まで       死亡保険金受取人・・・法人
年払保険料120万円を支払った場合

   上記保険料は参考値であり、実際の保険料とは異なります。


保険期間の最初の6/10の期間(30年)
   当期分保険料相当額=1,200,000円×35年(払い込み期間)/50年(保険期間)=840,000円

借      方貸      方
定期保険料                 280,000円
(費用の発生)                     ※A

前払保険料ア                560,000円
(資産の増加)                     ※B

前払保険料イ                360,000円
(資産の増加)                     ※C



現金または預金             1,200,000円
(資産の減少)

※A 当期分保険料相当額×1/3  (損金算入)                           ※年払保険料

※B 当期分保険料相当額×2/3  (資産計上)

※C 年払保険料-当期分保険料相当額  (資産計上)



保険期間の最初の6/10経過から保険料払込期間満了まで(31年目以降の5年)
借      方貸      方
定期保険料               1,680,000円
(費用の発生)                    ※D

前払保険料イ               360,000円
(資産の増加)                    ※E
現金または預金              1,200,000円※1
(資産の減少)

前払保険料ア                 840,000円※2
(資産の減少)

                                         ※1 年払保険料
                                         ※2 残余保険期間で均等に取り崩す額

※D a.当期分保険料相当額=840,000円 (損金算入)

    b.前払保険料アから取り崩す額

      前払保険料アとして既に資産計上してある額=560,000円×30年=16,800,000円(Ⅰ)

      残余期間で均等に取り崩す額=(Ⅰ)÷20年=840,000円

    a+b=1,680,000円 (損金算入)

※E 年払保険料-当期分保険料相当額=1,200,000円-840,000円=360,000円  (資産計上)


保険料払込期間満了以降の期間(36年目以降の15年)
借      方貸      方

定期保険料                1,680,000円
(費用の発生)                      ※F
前払保険料ア                840,000円※1
(資産の減少)

前払保険料イ                840,000円※2
(資産の減少)

                                         ※1 残余保険期間で均等に取り崩す額
                                         ※2 当期分保険料相当額

※F a.上記と同様に、資産計上した前払保険料ア累計額を取り崩します。=840,000円

    b.資産計上した前払保険料イから当期分保険料相当額(840,000円)を取り崩す。

    a+b=1,680,000円 (損金算入)

上記の仕分け例では理解を容易にするために、前払保険料をアとイに分割して説明していますが、
実際に経理処理を行う際には「前払保険料」で合算・統一して処理してください。